スカイプをビジネスフォンに!?そのメリット・デメリット
IP電話がビジネスフォン(ビジネスホン)として利用されることが一般的になりましたが、インターネットを利用した通信の草分け的存在であるスカイプをビジネス利用することはできるでしょうか?
スカイプは050から始まる電話番号を取得でき、一般電話・携帯電話にも発着信できます。スカイプ同士であれば世界どこでも無料で通話できることに加え、スカイプから発信した国際電話の通話料金が非常に安いことでも有名です。もしビジネスフォンとしてスカイプを利用できれば、大きなコスト削減につながる可能性があります。
今回の記事では、スカイプのビジネス利用の可否とメリット・デメリットについて検証します。
スカイプ・Skype for Businessとは?
今では多数の無料インターネット通話サービスがありますが、スカイプ(Skype)はその中でも歴史が長く、その音声品質は最高級だと言われています。スカイプについての詳細を案内します。
スカイプとは
スカイプとはインターネット通信を利用した通信手段で、音声通話、ビデオ通信、チャット機能などを備えています。
一般的には、パソコンにソフトをダウンロードして使用し、通話の際にはマイク付きのヘッドセットをPCに接続します。スマートフォンのアプリとして使用することも可能です。
スカイプ同士の通信は海外発信の場合も含めて無料です。
一般電話や携帯電話に対しての日本国内での通話料は2.26円/分です。
有料サービスを利用する際には、
- クレジットカードで事前に支払い手続きをする
- 銀行振り込みをする
- コンビニなどで支払いクーポンを購入する
などの方法があります。いずれも先払いのシステムです。
Skype for Businessとは
スカイプは元々、個人向けのサービスとして始まりましたが、その便利さや料金の安さからビジネス用途の利用も広まりました。
そして2015年に、Skype for Businessというビジネス利用向けのサービスも展開されました。
for Businessは通常のSkypeの機能に加えて以下の機能を利用できます。
- 最大250名が一つのビデオ会議に同時参加可能なSkype会議システムの利用ができる(通常のSkypeは同時25名)
- 従業員のアカウントを作成・管理でき、社内のコミュニケーションツールとして利用できる
- マイクロソフト社のOffice365と連携し、会議の予定をWordやExcel、Outlookにて作成できる
- ウェブ会議を録画できる
会議での使い勝手の良さと、管理・セキュリティがビジネスで十分利用できるレベルのものが、Skype for Businessだと認識していただけるとイメージしやすいのではないかと思います。
スカイプをビジネス利用する上でのメリット・デメリット
スカイプ、Skype for Businessをビジネスでうまく活用することはできるでしょうか?
注意点や活用法について案内します。
スカイプをビジネス利用する上でのメリット
スカイプをビジネス利用する上で便利な点は以下の通りです。
- 相手が海外にいる場合でも、スカイプ同士の通話は無料なので通話料を気にせずに使用できる
- 一般電話や携帯電話にも発信できるため、使い勝手が良い。また対固定電話の通話料が2.26円/分、対携帯電話の通話料が10.81円/分+接続料8.75円と比較的通話料が安い。
- アカウント取得が容易にでき、導入しやすい
これらのメリットから、オンラインでの語学レッスンなどでは以前からよくスカイプが利用されてきました。
スカイプをビジネス利用する上でのデメリット
一方で利便性や価格の安さに魅力を感じながらも、ビジネスの通信手段としての導入については見送ってきた企業も少なくありません。
その理由としては、以下のデメリットが考えられます。
- スカイプを利用して音声通信するためには、一人1台のパソコン、あるいはスマートフォンの設備を必要とするため、設備面での投資が必要になる場合がある
- スカイプをPC利用する際に電話利用するにはヘッドセットの装着が必要となり、ビジネスフォンとの併用を考えた場合にはヘッドホンの着脱が大きな手間になる
- セキュリティ面で不安がある。スカイプはp2pというかつてwinnyで大量に情報が流出してしまったソフトと同様の通信方式を用いているため、現在もセキュリティ面で不安に思われることも多い
ビジネスフォンに接続できるSkype Connectとは
ビジネス利用におけるスカイプのデメリットはSkype Connectを導入することにより解消されます。
Skype Connectとは?
Skype Connectとは、スカイプをビジネスフォンと連携させられるシステムのことです。Skype Connectを利用すれば、PCにヘッドセットを接続する必要はなく、通常のビジネスフォンと同じ感覚でスカイプの着信を受けたり、発信をしたりすることができます。
1chあたり6.95ドルの利用料金で、300チャンネルまでの同時通話に対応しています。
通常のスカイプでは、1人1台のPCが必要になりますが、人数分のビジネスフォンがあれば300人まで対応可能です。
050番号(オンライン番号)
基本料金を支払うことにより、050のオンライン番号が付与されます。
逆に言えば、せっかくビジネスフォンと連携させても050番号を取得しなければ、一般電話や携帯電話からの着信は受けられません。
050番号の基本料金は、以下の通りです。
3か月 | 2,250円 |
1年 | 7,500円 |
Skype Connectでの発信・着信
Skype Connectを利用して電話の発着信をする場合、以下の二点に注意する必要があります。
050番号での発信時
発信の際には、日本国内の通話の際にも国番号の入力が必要です。
081+頭の「0」を除いた市外局番+残りの電話番号を入力します。
※ スカイプはNTTの電話番号表示に対応していないため、相手先には「表示圏外」と表記されてしまいます。
・ スカイプからの着信時
※ 相手方がスカイプを利用して発信した場合、ビジネスフォンのディスプレイにスカイプネームは表示されません。
国際電話の通話料金プラン
スカイプをビジネス利用する最大のメリットは、国際電話が安いことです。
利用頻度に応じて以下のいずれかから最適な料金プランを選択しましょう。
- プリペイドでその都度料金を支払う
- 月額プランで料金を支払う
- 通話無制限プランに加入する(相手国によっては無制限プランがないこともあります)
例えば、通話の相手がアメリカの場合の通話料は以下の通りです。
プリペイド=2.66円/分
60分月額プラン=130円/月(2.17円/分)
120分月額プラン=235円/月(1.96円/分)
無制限プラン=650円/月
相手が中国の場合は、以下のようになります。
プリペイド=2.66円/分
60分月額プラン=95円/月(1.58円/分)
120分月額プラン=180円/月(1.50円/分)
800分月額プラン=810円/月(1.01円/分)
※中国の場合は、無制限プランはありません。
このように、非常に安い料金で国際通話を利用できます。
国際通話をする上での注意点は、相手国のインターネット環境によっては音質が低くなりがちなこと、通話の接続が不安定になりがちなことです。
特に重要な内容の電話をする際には、あらかじめ注意しましょう。
スカイプの情報セキュリティ
現在、スカイプのセキュリティ面は非常に安心であるとの発表がされてはいますが、インターネットを利用した通信である以上は企業側でのリスク対策が求められます。具体的には、以下の対策を心がけると良いでしょう。
- 常に最新のバージョンをアップロードする
- 強固なパスワードを設置し、定期的に更新する
- 機密事項は、スカイプでのやり取りを避ける
重大な情報漏洩を起こしてしまった場合、企業にとってのダメージは計り知れません。
そのため、最大限慎重に対応を行う必要があります。
スカイプから情報漏洩が発生してしまった場合、その情報漏洩の原因追及や対策について企業が自社で取れる対策が限定的になり、スカイプに対応をゆだねることになります。2日間サーバーダウンしてしまいその間使用ができなかったという事例もあります。そういった点を踏まえたうえで、外部からの攻撃やシステムダウンが生じても問題が大きくならないような体制にしておきましょう。
まとめ
スカイプについてまとめました。
高品質で通話料の安いスカイプは、個人利用だけでなくビジネス利用にとっても非常に魅力的なサービスです。従来のスカイプは発着信の際の手間や1人につき1台のPCが必要になるなどの不都合がありましたが、Skype for Connectを利用してビジネスホンに接続をすればそれらは改善できます。
スカイプ同士の通話だけでなく一般電話・固定電話との発着信もできるので、ビジネスホン同様の使い方ができます。
Skype for Businessを利用しビデオ会議に有効利用することもできますし、安い料金で国際電話を使用できるのも大きなメリットです。ただし、セキュリティのリスク管理は徹底しましょう。
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