ファイルサーバーとは?種類、メリット、選び方をIT初心者へ簡単解説
まずはじめに、皆さんはどのように社内のファイル(データ)を共有・管理していますか?
あらゆる企業に共通して、一般的には以下の3つのような方法が多く見られます。
◆よくあるケース1
- ファイルを共有したいときはUSBメモリを使っています。取引先の所への持ち運びも便利だし。
- ファイルの入ったUSBメモリを社外に持ち出すときは紛失などのリスクがあり危険です。たとえ情報が漏えいしなくても、紛失したというだけで社会的な信用を失ってしまいます。
◆よくあるケース2
- うちではファイルを部下に渡すときは、メールに添付しています。メールなら使い慣れていて楽だし。
- メールでは、常に誤送信という危険性が伴います。大切な情報が含まれているファイルが外部の人間に送信されて、情報が漏れてしまうと取り返しのつかないことになります。
◆よくあるケース3
- ファイルはパソコンにあるけど、バックアップはできていません。特にする必要もないだろうし。
- 各個人のパソコンに保管していると、大切なファイルを誤って削除する、あるいはパソコンが故障してファイルがなくなるなど、データ損失のリスクがあります。
そしてこういった問題を解決できるのが、今回ご紹介する「ファイルサーバー」というわけです。
そこで今回は、ファイル共有を実現するファイルサーバーとはどのようなものなのか詳しくご紹介し、導入する際にはどのような点に注意すれば良いのかについてもわかりやすく解説します。
ファイルサーバーとは?ファイル共有が便利かつ安全に
ビジネスでパソコンを利用すると、取り扱う文書のほとんどがWordファイル、Excelファイル、PowerPointファイルなどといったコンピューターファイルとして取り扱われることになります。
そしてチームで業務を円滑に進めるためには、これらのコンピューターファイルの共有が必要不可欠です。
そこで「ファイルサーバー」とは、ネットワークの仕組みを利用してコンピューターファイルを複数人で共有・管理するための機器です。
ファイルサーバーを導入すれば、それぞれの利用者は一つのファイルを自分のコンピュータの中にあるファイルと同じような感覚で取り扱うことができるようになります。
ファイルサーバーのメリット/デメリット
ファイルサーバーを企業に導入するメリットとしては、以下の2つがあります。
【ファイルサーバーのメリット】
- ファイルを社内外で簡単に共有できる
- ファイルのバックアップができて安心
ファイルサーバーに保存されたファイルは、ネットワークに接続された複数の機器から利用でき、いつでもどこからでも閲覧・変更・削除などの操作が可能。
またバックアップされるため、操作ミスや機器の故障などが起きても、ファイルが消える心配はありません。
このように、業務をチーム内で円滑に進めるためにはファイルサーバーは必要不可欠です。
しかし、ファイルサーバーにはデメリットもあります。
典型的なものとして、企業のデータが1カ所に集中することになることから、以下のような懸念点が挙げられるでしょう。
【ファイルサーバーのデメリット】
- ファイルサーバーでセキュリティ問題が発生すると、情報が一気に漏えいしてしまう!
- ファイルサーバーが故障すると、ファイルを全て失ってしまうことがある!
従って、ファイルサーバーを導入するにあたっては、上記のデメリットにきちんと対応できている製品を選ぶことが重要になってきます。
ファイルサーバーの種類は?特徴とメリット・デメリット
ファイルサーバーとは「ファイル管理としての役割を与えられたサーバー」であることから、どういったコンピュータでもファイルサーバーになり得ます。
しかし、そのサーバーの機能とファイル共有の仕組みによって特徴が大きく異なってきます。
ここでは、以下の5つの種類のファイルサーバーの特徴を詳しく見ていきましょう。
- PCファイルサーバー/Windowsファイルサーバー
- データベースサーバー
- クラウドサーバー
- ファイル管理に特化したサーバー
- NAS(Network Attached Storage)
①PCファイルサーバー/Windowsファイルサーバー
「PCファイルサーバー/Windowsファイルサーバー」は、Windowsに元々存在する機能を利用してユーザー間でのファイルを共有を実現したサーバーを指します。
PCファイルサーバー/Windowsファイルサーバーであれば、ディスク容量が大きいパソコンを用意すれば良いだけなので、簡単に導入できる点が大きなメリットです。
ただし一般的なパソコンを利用するということは、先に記したリスク、すなわち情報漏えいやデータ消失といったリスクに対しては無防備であるため、個別でセキュリティ対策が必要です。
またこういったファイルサーバーは、社内に気軽に設置できるということから乱立しがちです。
例えばファイルサーバー本体が本社、および各支店に存在することになると、今度はその拠点間でのファイル共有が困難。
さらに1台1台を適切に管理しなければならないため、管理者の負担も大きくなるでしょう。
- ファイル共有や管理に手間がかかると業務効率を下げることとなり、かえって逆効果ですね。
②データベースサーバー
ファイルサーバーが「ファイル」を一元管理するものであることに対して、「データベースサーバー」は数値などの「データ」だけを管理するためのものです。
つまり、オフィス業務で取り扱うWordファイル、Excelファイルなどを管理するものではないことから、データベースサーバーはファイルサーバーとはまったく異なるものだと頭に入れておきましょう。
③クラウドサーバー
クラウド(cloud)は直訳すると「雲」を意味し、全体像の不明確な「もやもやした集まり」を比喩的に表します。
ここからITの分野では、パソコンからネットワークを介して遠く離れたシステムを利用する仕組みを指しています。
そこで「クラウドサーバー」とは、クラウドの仕組みによってつながっているコンピュータをファイル共有手段として利用しているサーバー、すなわちクラウド上にある仮想サーバーです。
クラウド以外のファイルサーバーを導入するには、サーバー機器の構築やソフトウェアなどの設定が必要になります。
しかしクラウドサーバーであれば、ベンダーが提供するサーバーを利用するということなので、簡単に運用できる上にイニシャルコストを削減することも可能です。
- ただし、クラウドサーバーをファイル共有手段として利用することには、「クラウド」という仕組みならではの注意点があります。
注意点①利用料が毎月発生する
クラウド型のファイルサーバーは外部の事業者から提供されるサービスなので、その対価として利用料を毎月支払う必要があります。
初期費用は安く済むものの、長い目でみれば運用コストが割高になる可能性が高いでしょう。
注意点②利便性についてはネットワーク環境に依存する
クラウド型のサーバーに接続するということは、そのどこか遠くにあるサーバーに至るまでのネットワーク環境に依存します。
例えば、外部とのネットワーク接続に問題が発生した場合、データにアクセスできず業務に支障が出ることとなります。
注意点③会社の重要なデータが実際にはどこにあるのか分からない
そもそもサーバー自体がどこにあるのか分からないわけですから、重要なデータが実際にはどこにあるのかが分かりません。
それによって心理的に何となくの不安を抱く方もいるでしょう。
また、そのクラウドサーバーは日本国内にあるとも限りません。
そして会社の重要なデータが漏えい、破損などの問題が発生した場合でも、その責任問題はサーバーが設置されている国の法律に依存することもあります。
④ファイル管理に特化したサーバー
PCファイルサーバー/Windowsファイルサーバーをご紹介し、問題点も述べましたが、それらを解決してファイルの安全な共有・管理を実現した専用サーバーもあります。
具体的には「Windows Storage Server 2016」という製品がそれに当りますが、一般的なパソコンで使用されているWindowsと同様の仕組みであることから、直感的に使いやすいところがメリットです。
そういった利便性を保った上で、コンピュータウィルスへの感染により情報漏えいする、あるいはシステム障害などによってデータが損失するといった問題への対策もできるため、安全に利用できるファイルサーバーです。
⑤NAS(Network Attached Storage、ナス)
「NAS(ネットワーク接続ハードディスク、ナス)」は、Network Attached Storageの略称。
ストレージはファイルを保存する記憶装置を指してていることから、NASはネットワークに直接接続された記憶装置を意味します。
他のファイルサーバーでは、サーバーにファイル管理専用ソフトウェアをインストールしたりと手間がかかりますが、NASはその記憶装置だけを自社のネットワークに接続すれば直ぐに利用できるという手軽さがメリットです。
またNASにはあらゆるセキュリティ機能を搭載したモデルも多く、社内の重要なデータを安全に管理したい企業におすすめです。
ファイルサーバーを選定、構築するにあたっての注意点とは?
ファイルサーバーはデータの共有に非常に便利なものであり、自社に合ったものを導入すれば業務効率の向上が期待できます。
では次に、ファイルサーバーを選ぶ上で絶対に押さえておくべき注意点をチェックしましょう。
ファイルサーバーには落とし穴も?絶対に安全ではない
まずは、ファイルサーバー内のデータの消失や漏えいを守るためのセキュリティ対策が欠かせません。
データを一元管理できる点がファイルサーバーのメリットですが、そのファイルサーバーが不正なアクセスなどのサイバー攻撃を受けてしまい、情報が漏えいすると、企業は社会的信用を失い大きな損失につながる可能性があります。
またファイルサーバーは本体のある機器ですから、故障のリスクが常に伴います。
したがって、ファイルサーバーが故障してもファイル自体は失われないよう、万が一に備えた対策が必要不可欠です。
失敗しないための選び方とは?機能やサポートをチェック
ファイルサーバーには様々な種類があり、サービスも多種多様ですが、導入して失敗しないためにはファイルサーバーのデメリットをカバーできる製品を選ぶことが重要です。
まず、ファイルサーバーでは重要なデータを管理するのですから、セキュリティを強化する機能は欠かせません。
具体的には、ウイルスチェック機能、アクセス権限の設定、バックアップの仕組みなどといった機能が必要不可欠です。
さらに機器の故障などのトラブルもスマートに対処できるよう、サポート体制が充実した企業から導入することが重要になってきます。
ファイルサーバーの構築はOFFICE110へお任せ!
ファイルサーバーを失敗なく導入するためには、まずは信頼できる会社に相談することが重要。
「どのファイルサーバーを選べば良いかわからない」
「簡単に自社に合ったファイルサーバーを導入したい」
そんな皆さまにおすすめするのが、セキュリティ商材を豊富に取り扱う「OFFICE110」です!
OFFICE110とは?オフィスのセキュリティ強化をトータルサポート
「OFFICE110」は、全国に12万社の導入実績を誇る、オフィス機器総合販売会社です。
OFFICE110は「DXマーク認証制度」の支援事業者に認定されており、そのノウハウを活かして中小企業をはじめDX化を支援する活動を幅広く展開。
事業の発展に必要不可欠なサービスを、「高品質」かつ「業界最安値」で提供しています。
当然ファイルサーバーも取り扱っており、それぞれの企業に合った数種類のファイルサーバーを用意しています。
また導入後のアフターサポートも充実しているため、万が一のトラブルの際も安心です。
OFFICE110が提供する中小企業におすすめのファイルサーバー
OFFICE110では目的に応じた様々なファイルサーバーを用意していますが、ここでは「Cyber Box Pro」、「Rad NAS」、「MW1000」という3つの製品をご紹介します。
中小企業に必要なセキュリティ機能をパッケージ化した大容量NAS「Cyber Box Pro」
「Cyber Box Pro」は、ファイル管理に特化した「Windows Storage Server 2016」を利用したファイルサーバーです。
大容量7.3TBのタフなデスクトップサーバーで、サイバー攻撃から守るセキュリティソフトや、リアルタイムにデータをバックアップする機能など、中小企業に必要なセキュリティ機能をパッケージ化したNASになります。
さらにCyber Box Proは高機能・高品質なNASでありながら、中小零細企業にも手の届きやすい低価格を実現しているところも大きなメリット。
またトラブル時にも安心の遠隔リモートサポートも行っているため、初めて導入される方にもおすすめです。
利便性と安全性を両立したビジネス向けファイルサーバー「MW1000」
「MW1000」は、社内のデータの共有や保存をより安全・便利にするビジネス向けWindowsファイルサーバーです。
OSはCyber Box Proと同じくWindows Storage Server 2016で、直感的で使いやすいところが大きな特徴。
簡単な操作で安全に資料を共有でき、社内の大切な業務データを管理・バックアップします。
>Windowsファイルサーバー「MW1000」の詳細はこちら<
企業サーバーに最適化された大容量・タフ・高機能なNAS「Rad NAS」
「Rad NAS」は、企業での利用に最適化された大容量、タフ、高機能のNASです。
Rad NASがあれば、業務に必須のデータ保存や共有がより快適・安全に。
さらにSSDの搭載で起動が高速、3台のHDDで万が一の障害時にも安心、と業務の効率化に役立つNASだといえるでしょう。
>BOX型デスクトップサーバー NAS「Rad NAS」の詳細はこちら<
まとめ:ファイルサーバーを導入して業務の効率化を実現しましょう!
今や企業でのほとんどのデータはデジタル化されて、そのやり取りはファイルという形で実現されるようになりました。
このような背景から、ファイルサーバーは大手だけではなく中小・零細企業でも欠かせないものとなっています。
そして取り扱う情報の大切さについては、大手も中小・零細企業も違いはありません。
OFFICE110では、中小・零細企業でも導入できるように【手の届く低価格】と【満足を超える高品質】を両立させる商品開発を実現しています。
できる限りコストを抑えつつ自社に最適なファイルサーバーを導入したい、そんな企業様はぜひお気軽にOFFICE110へお問合せください。