電気工事で聞く「積算」って何?優良な業者と出会う方法とは?
以前、電気工事を依頼された方から「積算って何ですか?」とご質問をいただいたことがありました。確かに、電気工事では頻繁に耳にする積算も、皆さんからすると耳慣れない言葉なのでしょう。積算は単価設定に関わりるものです。
積算を知ることで見積もりをより深く知ることが、見積もりを比較し”優良な業者”に出会うことができます。反対に、積算を正しく理解していないと、適正な単価設定に対して「高いのでは?」と不満を残すことになる可能性があります。
そこで、今回は電気工事には欠かせない積算について詳しくご紹介します。その上で、電気工事を依頼したい優良な業者を見つけるコツについても触れていきます。業者選びに悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてください。
電気工事の「積算」って何?
冒頭で紹介した通り、電気工事で頻繁に耳にする積算とはどのようなものなのでしょうか? また、電気工事で気になる適正な電気工事費とはいくらくらいなのか? では、電気工事に関する積算に関してから見ていきましょう。
積算とは
積算とは、電気工事を始め建築業界全般で使用される用語の1つです。工事に関する設計図や指示書などを参考に部材や施工の単価を計算し、見積もりを作成することを指しています。基本的に全ての電気工事で行われます。
積算で求められるのは顧客側の要望(予算)に合わせた内容に見積もりを近づけることです。見積もりの内容によって顧客が依頼するか決めるのですから当然でしょう。だからこそ、積算を知ることは優良な業者を選ぶことに役立ちます。
積算と単価の関係
積算について知る上で重要となるのが単価についてです。というのも、単価とは電気工事に関する部材の数や料金、施工(作業員)の時間や料金を示すもの。積算における大部分が単価をどこに設定するのかに繋がるためです。
部材に関する単価はある程度固定されています。問題は施工単価と呼ばれるもので、作業員あたりの料金は業者ごとにさまざまです。同じ条件にも関わらず、複数社から見積もりを取ると「合計金額が違う」となる原因がこれです。
適正な電気工事費とは?
皆さんが積算について正しく把握していなかったように、適正な電気工事費は一般人には判断が難しいものです。まして、オフィス規模での電気工事では、少し単価が高いだけで合計金額に大きく影響し「こんなに!」と不満に繋がります。
では、適正な電気工事費とはどれくらいなのか? 結論としては納得できる費用であれば適正と言えます。反対に、納得できないなら積算の段階で業者側に要望(予算)が正しく伝わっていなかったということです。
優良な業者を見つけるコツ
積算の段階で納得できる=適正と紹介しました。ただ、依頼するとなると「もう少し具体的な基準が欲しい」ですよね。そこで、優良な業者を見つけるコツについてご紹介しましょう。
2~3社から「相見積もり」を取る
優良な業者を見つけるには「相見積り」を取ることが効果的です。「相見積もり」とは、同一の条件で複数社から見積もりを依頼することを指します。複数社の積算(見積もり)を比較することで、適正な電気工事費も見えてきます。
ちなみに、見積もりを依頼するのは2~3社までに留めることをおすすめします。相談から積算、見積もりの提出までに数日はかかるものです。日々の業務に忙しい中、10~20社を比較するのは時間がない上にどこにするのか迷うだけです。
要望を正しく理解してくれるか
要望を正しく理解してくれるかというのは優良な業者のポイントと言えます。例えば、電気工事にかけられる予算や目的、将来的な運用などが含まれます。優良な業者であれば要望から適切な積算を行ってくれるでしょう。
大切なのは相談の段階で皆さんの要望を正しく伝えることです。「こうしたい!」という要望に対して、「では、こうするのはいかがですか?」とより良い提案をしてくれる業者は優良と言えます。メリットばかり並べてくる業者には要注意です。
予算を上手に伝える
どんなに要望があったとしても予算が足りなければ実現はしません。先述した通り、積算で最も重要なのは要望と予算を考慮してベストな見積もりを作成することです。見積もりの段階で予算については正しく伝える必要があります。
ただ、「100万円以内で」と伝えると100万円に合わせた積算になりがちです。「どれくらいかかりますか?」と大まかに聞いてみることをおすすめします。業者側の回答が予想より低いなら良いですし、高いなら「もう少し抑えた予算で…」と依頼できます。
「相見積もり」の注意点
優良な業者選びにおける「相見積り」は2~3社までと紹介しました。これは、あまり多くの業者に見積もりを依頼すると比較する手間だけでなく、以下のような危険があるためです。また、相談の段階での注意についても見ていきましょう。
「相見積り」を取り過ぎない!
「相見積もり」を取りすぎると単価が高めに設定される可能性があります。というのも、「相見積もり」を依頼するということは複数社が1つの電気工事に対して競合している状態です。契約した1社以外は手間をかけただけと言えます。
大企業の大口取引ならまだしも、一般的なオフィス規模の電気工事に対して10社以上を競合させると業者側の心象が悪くなることもあります。より優良な顧客に対応するために、皆さんの積算は大まかに提出することも考えられます。
過度な値引き交渉はしない!
顧客側からすると「少しでも安くしたい」と思うのが一般的です。ただ、過度な値引きはおすすめしません。もちろん、「相見積り」の結果から「こちらより少し値引きできませんか?」と相談されれば業者側として応じることはよくあります。
ただ、「相見積もり」を利用して値引き交渉を繰り返す、明らかに無理な値引きを要求するのは問題です。業者側から「この顧客には対応できない」と判断されると、単価が高く設定されるどころか依頼を拒否されることもあり困ります。
無理な要望を通そうとしない!
値引き交渉はもちろんですが、その他の無理な要望を通そうとするのにも注意が必要です。例えば、「照明器具の設置を依頼するからコンセントの増設は無料にして」「電気工事を依頼するから保証を手厚くして」などが挙げられます。
また、よほどの思い入れがない限り、特定のメーカーに固執して「これじゃないと…」と要望することも避けましょう。業者と顧客は信頼関係で成り立っています。電気設備というオフィスにおける重要な工事を依頼するからこそ、業者側にも気持ちよく受けてもらいたいものです。
まとめ
優良な業者を選ぶ上で重要となる積算についてまとめてみました。顧客からの要望を正しく把握し、要望と予算を考慮した上でベストな積算から見積もりを作成できる業者は優良と言えます。
優良な業者を見つけるには「相見積もり」が重要となります。ただ、あくまで相見積もりは2〜3社に依頼するもの。10社、20社とあまり多くの業者に見積もりを依頼すると、思わぬトラブルに巻き込まれるリスクが高まるので注意しましょう。
ちなみに、「業者選びが難しい…」という方は、電気工事を始め全国120,000社以上との取引実績のあるOFFICE110にご相談ください。これまでの経験をもとに皆さんの要望に合わせた積算をし、ベストな提案をします。